柴田智子

ソプラノアーティスト・柴田智子が提唱!アンチ・エイジングではなく“ファン♪エイジング”な生き方とは

ソプラノアーティスト・柴田智子が提唱!アンチ・エイジングではなく“ファン♪エイジング”な生き方とは

 ソプラノアーティスト・柴田智子が、12月16日に『年齢を重ねるほど幸せになる生き方』(主婦の友社)を発売した。

 アメリカ、イタリアで声楽を学び、ソプラノ歌手としてリンカーンセンター、カーネギーホールなどでオーケストラとの共演やオペラ公演を行うなど、世界の第一線で活躍している。華やかな人生に思えるが、その裏側は成功への道が開けると、困難な状況が立ちふさがり、心が折れそうになる経験を何度もしてきた。

 その数々の困難を乗り越えてきた経験から導き出したマインドが、「アンチ・エイジング」ではなく、「ファン・エイジング」だ。同書は、人生でうつむく日々を救ってくれたという「歌うこと&発声法」、年齢を重ねるほど輝けるマインド&生活術が紹介されている。

 「色々なことで悩んでいらっしゃる方が多いので、私が経験したことで何かお役に立つことがあるかもしれないと思いました。最初は50代、60代向けに『人生の後半には後半の“いただいた”人生があるのだよ』という考え方ひとつで、人生も楽しいかなということをお伝えするつもりだったのですが、若い方でも、『若いころから年を1つずつ“いただく”ことによって自分がふくよかになるのだよ』ということが少しでも理解できれば」と、本を出そうと決めた経緯と、本に込めた想いを語る。

 音楽大学卒業後、自力でニューヨークに渡り、働きながらマネス音楽大学、ジュリアード音楽院に学ぶ。初の英語版オペラ『夕鶴』のヒロイン役でデビューし、ニューヨーク・タイムズから絶賛される。ニューヨークではオペラのみならずミュージカル・ジャズの分野でも活躍。更なる声の研さんを積むためにミラノへ留学。再びアメリカに戻り、リンカーンセンター、カーネギーホールなどでのオーケストラとの共演やオペラ公演を行う。

 日本でも東京ドームで日米野球開会式の独唱や新日本フィルハーモニー交響楽団、読売日本交響楽団、東京交響楽団との共演、蜷川幸雄演出のミュージカル『魔女の宅急便』に出演するなど、現在も国内外で活躍中。

 しかし、その一方で、コンプレックスと挫折を繰り返す人生。日本とニューヨークを拠点として、7枚のCDをメジャーリリースし、多くのテレビ番組に出ていたころ、両親の介護のためにキャリアをストップ。ニューヨークでの9.11同時多発テロを体験し、そのトラウマから歌えなくなる。さらに、家族との確執、いじめ、乳がん・・・と、度重なる困難を行動力とプラス思考で乗り越えてきた。

 柴田も、天性のプラス思考ではなかったとしいう。「日本にいた時はネガティブだらけでした。母がもともと歌謡歌手のようなことをしていたので、私が歌をうたっていると、(私の)声が細かったので、すぐに否定的なことを言われる。それで、私はどんどん歌えなくなった。その時に、“どうして人の悪いところばかりいうのか。でも、そういう社会なのだろう”と。これはちょっとどっかに逃げるしかないなと思って」と、親元を離れ、単身渡米した一因にも触れる。

 「アメリカに育てられた」という柴田。アメリカ人の陽気な部分に影響を受けたのか、「落ち込むことは誰でもある。だけど、答えは落ち込んで転げ落ちるか生きるかの2つしかない。それだったら、生きる方をとるしかない」と、前向きな強い気持ちになるという。

ソプラノアーティスト・柴田智子が提唱!アンチ・エイジングではなく“ファン♪エイジング”な生き方とは

 <それぞれ持っていらっしゃる悩みはいろいろ異なると思いますが、FUN-AGINGのマインドを取り入れれば、これからの人生、晴れやかに生きられるのではないでしょうか>(著書中の「はじめに」より引用)という思考の原点は、イタリア留学だという。

 歌を極める留学生活だったはずが、いつしか、(援助も貯金もなかったため、)生きるための生活費稼ぎが優先事項となり、本末転倒になっていった。そんな心と金銭的な疲弊を感じ、活躍していたニューヨークを離れた。思い切って3ヶ月間、新天地と新しい師を求めて、ヨーロッパの国々を周った。そこで、巡り合ったのがイタリアのスローライフだった。

 「イタリアで人間らしさを取り戻しました。イタリアには、人間の基本しかないんですね。愛する、遊ぶ、寝る、歌うの4つが何よりも大事なんです。例えば、カフェに入って話をしていると、仲良くなったおじさんの店主が、『カフェに行こうよ!』って言うんです。11時に開けたばかりのお店なんですよ。それでも、おじさんは、『人生、こっちの方が大事なんだよ』とか言いながら、お店のシャッターを閉めてそのままカフェに行って1時間くらい飲んでるんです。そして、人が集まりだしたら、また店を開ける」と、笑いながらエピソードを語る。

 「そのメンタル、考え方があまりにも衝撃的で、日本では考えられない。イタリアでは、人間の本能的なものをすごく感じました。人生を楽しむ。自分の受けた感覚が歌を再生する力になって、呼吸のことを学んだので、私にとってすごく大事な3年間になりました」と、転機となったイタリアを振り返った。

ソプラノアーティスト・柴田智子が提唱!アンチ・エイジングではなく“ファン♪エイジング”な生き方とは

 ネガティブをポジティブに変える方法として、「自分のいいところをいっぱいみつけること。いいところを5個でもいいので書いてください。若い方は自分のいいところ絶対あるので、人に言ってもらえなかったら、一つでも二つでも自分を信じて。また、チャレンジは楽しいし、失敗することを楽しむ。失敗すればするほど若いうちはプラスに転じます。それでも、ネガティブになったら歌ってください。酸素が行き届いていなかったり、発散していないからです。歌う、声を出してしゃべる。とにかく声を出すこと!中にこもっているから落ち込んじゃうの。今見えていることが(人生の)全てではない。悪いことの次はいいことがくる。人生はそういうもの」と、エールを送る。

 最後に、悩める若者たちへ、「悩んでいることはすばらしいことです。そして、悩みを年上の信頼できる人に話してください。悩んでいることや失敗することは、決して恥ずかしいことではありません。逆に、悩みがないことは寂しいことだと思います。悩んでいるということは解答もあるということで、前にステップを踏み出すための後押しは、年上の世代がしてくれます。その代わり、変化を求めるのなら自分が行動しないとダメです。バーチャルの世界でやっていたってダメ。人生の回答は自分がやってなんぼですから」と、力強いアドバイスを送った。

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 <インタビューを終えて>
 非情にバイタリティーがあり、エネルギーあふれる女性でした。「ANTI-AGING」は、直訳すれば、「年を重ねることに抵抗する」。転じて、「若々しくいられる方法」と、日本では受け取られている。これに対して、柴田さんが提唱する「FUN- AGING」は、「年を重ねていくことを楽しみましょう」とか「楽しんで年を取りましょう」ということだろう。

 どちらも、「若さを保つ秘けつ」であるが、「ANTI-AGING」は、「努力」に近い、させられている感があるが、「FUN- AGING」は、肩の力を抜いていれば、自然と若々しくいられるんだよといっているようだ。

 若い時には仕事で時間が取れなかったけど、いま時間的にゆとりが生まれたから自ら行動する。また、年を取って趣味嗜好が変わり、新たに興味を持つものが生まれたから身につける。など、いつまでもあくなき探求心と、何にでも興味を持ち、人生の幅を広げるために、自ら進んでそれに向かっていく(知識を習得する・見聞を広める・スポーツジムなどで目標数値に近づく)ことによって自然と若くいられるということが言いたいのだろうと思った。

 著書『年齢を重ねるほど幸せになる生き方』は、主婦の友社より、(1300円・税別)で、12月16日より絶賛発売中

 

ソプラノアーティスト・柴田智子が提唱!アンチ・エイジングではなく“ファン♪エイジング”な生き方とは

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